2023-06-07に「発射台と発射角度」と題してこう書いた。
いわゆる高配当株は発射台が高い株だ。少し前の海運株がまさにこれで、配当利回りは10%を超えた。これに対する増配株は、いまの配当利回りが低くても増配していけば、ゆくゆくは高配当になる!というもので、発射角度つまり増配率が高い株と言える。
この時は単年度の配当成長率を見ていたのだが今は、5年または10年の平均配当成長率に注目している。10%あれば悪くないが、20%以上の銘柄もまれに、ある。ただ、そうした銘柄の配当利回りは3%台でギリギリ高配当株といったところだ。しかし、高い配当成長率が複利で効いてくる。
「配当利回りと配当成長率」のグラフにまとめてみた。配当利回り2%と3%とは配当成長率20%、利回り4%と5%とは成長率10%で曲線を描いてみると、
0年後 | 1年後 | 2年後 | 3年後 | 4年後 | 5年後 | 6年後 | |
5% | 5.00 | 5.50 | 6.05 | 6.66 | 7.32 | 8.05 | 8.86 |
4% | 4.00 | 4.40 | 4.84 | 5.32 | 5.86 | 6.44 | 7.09 |
3% | 3.00 | 3.60 | 4.32 | 5.18 | 6.22 | 7.46 | 8.96 |
2% | 2.00 | 2.40 | 2.88 | 3.46 | 4.15 | 4.98 | 5.97 |
利回り3%でも、4年後に4%を逆転し、6年後には5%をも上回る。実際の配当成長率はバラバラで、踊り場(据え置き)もある。ただ、理論的支えにはなる。