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ホリエモンと与沢翼

かつて与沢翼ホリエモンに勝手に?師事していたらしいが現時点でふたりの価値観は水と油だ。

『あり金は全部使え 貯めるバカほど貧しくなる 』(2019年6月20日 マガジンハウス)でホリエモンは、こう述べる。

 近年に刊行されている『アリとキリギリス』の絵本では、「アリがキリギリスに食べ物を分けてあげる」パターンが、主流になっているらしい。  

   それはいいのだけど、助けてもらったキリギリスは心を入れ替えて、冬を越してからはコツコツ働き、食べ物を蓄えるようになるというのだ。驚くべき、「貯金信仰」への改宗だ。  

   貯めない者は飢え死にする。そんな教訓は旧時代のものだと改めて明言する。  

   キリギリスは、お金を使いまくって、遊び続けていいのだ。

   その才能で誰かの役に立ち、アリたちと変わりない成果を得られるはずだと、本書では繰り返し述べてきた。今後は、「貯金信仰」とは真逆の『キリギリスとアリ』の絵本をつくろうかと、真剣に考えている。  

   貯金通帳を、開いてみよう。残高の数字は、あなたの生活の安心を保証しているものだと思う。だが、本書を読んだ後では、どうだろう?  

   その残高は、あなたがいま失っている、たくさんの機会の総額だ。  

   人は死ぬときに、やったことよりやらなかったことを、より深く後悔するという。  

   お金も同じだ。  

   僕は自信を持って言う。使った後悔より、使わなかった後悔なのだと。

   対する与沢翼は、『お金の真理 与沢翼が出したお金と幸せ、その最終結論』(2020年5月1日 宝島社)で同じ寓話についてこう説く。

「これから頑張って人生を変えたい」と思っている人が楽しいコンテンツなどを閲覧している暇などはないからです。楽しいことは成功したあとでいくらでもできます。  

   このあたりのコツについては、「アリとキリギリス」という寓話がすべて説明してくれています。  

   夏の間、アリたちは冬の食料を蓄えるためにせっせと働き続けますが、他方、キリギリスはといえば、ヴァイオリンを弾き、歌を歌って遊んで過ごします。やがて冬が来て、キリギリスは食べ物を探しますが見つからず、アリたちに食べ物を分けてもらおうとしますが、アリは「夏に歌っていたんだから、冬には踊ったらどうだい」と言って食べ物を分けることを拒否し、キリギリスは飢え死んでしまう、というお話です。  

   私から言わせれば、最初に苦労するかどうかの簡単な話です。最初に大変なことをしておけば、あとあとはよくなるしかないものです。逆に、最初に楽をするとあとが苦しくなるというだけです。子どもでもわかる話ですから、ネットコンテンツなどを、「これから」の人が楽しんでいる暇はありません。楽しいことはあとですべてやれます。

 

与沢翼も楽しみを全否定しているわけではない。軍資金「づくり」の段階にあるひとがキリギリスであってはならない、まずはアリとして備蓄せよ!と諭しているのだ。生涯キリギリスという生き方が可能なひとは多くはいまい。ホリエモンは、その希有な例だ。70億円は無理としても、アリのちキリギリスという生き方の方が凡人にも再現性のある方法論だと思う。

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